HIRA'S DIARY

日常を記録しています

汚れた手をそこで拭かない

 

短編5作収録。日常的な場面で、突然ガツンと衝撃を喰らうようなお話が揃っている。小学校の先生がプールの水を誤って排水してしまう話。高齢夫婦の住むアパートで隣の人が熱中症で死ぬ話。間違いを取り繕おうとして、より悪い方に行ってしまった人達のお話。

 

この本もほんタメの「イヤミス(イヤな気持ちになるミステリー)」で紹介されていて、気になって読みました。イヤミスというだけあって、最後のミモザは本当にただただ最悪な気持ちになる話でした。

私は、ただ運が悪かっただけ、忘却が好きでした。

タイトルの汚れた手をそこで拭かないというのは、罪を認めて謝罪したり対処したりしないで、罪がバレないようになんとかしようとしてしまった人達を言い表しているのだなぁと思います。