HIRA'S DIARY

日常を記録しています

 

 

あらすじ。

ある日、大学生の私は路上に死体、そして拳銃を見つける。その瞬間、拳銃に魅了され、持ち帰ってしまう。

 

感想。

これもほんタメであかりんが純文学の回に紹介していた小説。拳銃に取り憑かれた男の心が描かれている。

拳銃に取り憑かれた男、なんだけど、主人公の私は自分を客観視している。生きて動く自分と、それを操作する自分がいる、みたいな感じがする。RPGのゲームでもしているような。

相反する複数の感情が描かれている。雨の日に「早く家に帰りたい」と「理由はないけど放浪したい」が同時に存在し、遠くに死体を見つけたときに「近寄りたくない」と「死体を確認したい」が同時に存在している。これらは本能と理性と言ってもよいものか。もちろん話が進むと「銃は撃ってはいけない」と「撃ってみたい」が出てくる。何かに取り憑かれると、理性では抑えが効かなくなる。

銃は美、犯罪、危険、といったものを象徴していると思う。人は綺麗なものやかっこいいものが好きで、やってはイケナイことと言われるとやりたくなって、危ないと言われるスリリングなことも時にやってみたくなる。

この本を読んだ他の人が何を感じたのか、Amazonのレビューとか読んでみよ〜と思います!